当初は52周で争われる予定だったが、ウエットレースのため46周に短縮されることになっていた。しかし、スタート進行中に雨足が強くなりスタートディレイとなる。その後、雨は降り続き、コース上にグラベルの土砂が出てしまうほどだったが、オフィシャルが、その土砂を清掃する。その後、雨足は弱まり、10分のフリー走行が設けられ、周回は40周とさらに短縮され、ピットイン義務のない形でスタートが切られることになった。この時点で、チームによって様々な作戦が立てられた。 ル・マン式スタートでホールショットを奪ったのは、予選6番手の加賀山就臣だった。これに柳川明、中須賀克行、高橋巧、山口辰也、渡辺一樹、野左根航汰、津田拓也、藤田拓哉と続いていく。3周目には、柳川が加賀山をかわしトップに立ち、積極的にレースを引っ張って行く。加賀山、中須賀、高橋、山口も続き、5台がトップグループを形成していたが、5周目のSPインコーナーからSPアウトコーナーの間の白線に乗ってしまった山口が転倒。悔しいリタイアとなる。中須賀は、6周目に加賀山をかわして2番手に上がると、8周目には柳川もかわしてトップに浮上。柳川にかわってレースを引っ張って行く。中須賀をトップに、柳川、加賀山と続き、やや感覚を空けて高橋というオーダーだったが、13周目のやはりSPコーナーで柳川が転倒を喫してしまいリタイアとなってしまう。これでトップ争いは、中須賀と加賀山の一騎打ちとなり、加賀山は、燃費がよくなるように、うまく中須賀のスリップストリームを使い周回を重ねて行く。お互いにピットインをするのか、しないのかを探りながら、一時は加賀山が前に出ることもあったが、中須賀もトップを譲らない。 そして勝敗を分けたのがセーフティーカーだった。ピットインをギリギリまで引っ張っていた中須賀に"給油ピット"のサインが出されると、その直後にバックストレートにオイルが出たため、セーフティーカーが入る。中須賀にとってはピットに入るしかなく、そのままピット作業を終えると、ピットロード出口で止められてしまう。一方、セーフティーカーが入ったため、燃費的に楽になった加賀山は、中須賀がピットインするとトップに浮上。そのまま3周したところで赤旗提示され、そのままレース成立となった。加賀山は、2012年第6戦SUGOで勝って以来の優勝となった。2位に高橋が入り、ランキングトップの座を死守。3位に津田拓也が入った。渡辺一樹が4位、井上哲悟が5位と健闘した。中須賀は、6位という不本意な結果に終わった。以下、藤田拓哉、中冨伸一、須貝義行、寺本幸司、出口修、野左根と続いた。