今年もレース1は8周の短期決戦、レース2は、駆け引きが必要な20周で争われた最終戦。ここまで5レース中4勝を挙げている中須賀克行が5連覇に王手をかけて迎えた。 レース1は、中須賀の好スタートで始まった。これにスポット参戦のレオン・ハスラムが続き、津田拓也、野左根航汰、渡辺一樹、加賀山就臣、山口辰也と続いて行く。中須賀は、そのままレースをリードするかと思われたが、2周目のデグナーカーブ進入でハスラムが中須賀をかわしトップに浮上する。トップグループは、ハスラムを先頭に、中須賀、津田、渡辺、野左根の5台が形成する。その後、中須賀がシケインのブレーキングで抜き返すが、再びデグナーカーブの進入で抜き返すバトルが繰り広げられる。レース中盤になると津田と野左根が遅れ、ハスラム、中須賀、渡辺というTeam GREENの2台が中須賀を挟む形で三つ巴のトップ争いとなって行く。何とか勝ってチャンピオンを決めたい中須賀は、ファイナルラップに入る直前の7周目のシケインでハスラムをかわしトップに立つと、そのままスパート。ハスラムに付け入る隙を与えずに、そのままチェッカー。優勝で5年連続7度目のチャンピオンを決めた。ハスラムが2位、渡辺が3位で続き、Team GREENの二人が表彰台の両端を占めた。以下、津田、野左根と続いてチェッカーフラッグを受けた。スタートで出遅れた高橋巧は6位まで追い上げてゴール。最終ラップのシケインで山口の前に出た加賀山が7位、山口が8位となった。 レース2は、オープニングラップの最終コーナー立ち上がりで加賀山が転倒。これに渡辺、ハスラムが巻き込まれる多重クラッシュが発生し赤旗中断。仕切り直しとなり、再スタートが切られる。 この日、3度目となったスタートでは、2列目からハスラムが好スタートを切りホールショットを奪い、津田、そして3列目から藤田拓哉がジャンプアップし、中須賀と続く。勢いに乗る藤田は、2コーナーで津田をかわすと、逆バンクでハスラムをもかわしトップに浮上する。バックストレートでは、ハスラムが藤田をかわし再びトップに立ち、津田をかわした中須賀も、シケインで藤田をかわして2番手に上がる。その後、ハスラムがレースをリード。中須賀は、背後につけ様子を伺う。津田、野左根、高橋と続くが、5周目のシケインで津田が転倒。再スタートするがトップ争いからは脱落してしまう。これでトップグループは、ハスラム、中須賀、野左根、高橋が形成。その後方に藤田をかわした山口がつけ、それぞれ単独走行となる。 レース中盤となる12周目には、スプーンカーブで中須賀がハスラムをかわすが、続くバックストレートでハスラムが抜き返す。そしてバックマーカーが出てくるころを狙っていたという中須賀は、15周目のMCシケイン手前でハスラムをかわしトップに立つと、そのまま一気にスパート。これにハスラムはついて行けない。その後方では、野左根をかわした高橋が3番手に浮上。そのままのポジションでチェッカーフラッグを受け、中須賀がダブルウインで2016年シーズンを締めくくった。2位にハスラム、3位に高橋が入った。以下、野左根、山口、藤田、加賀山、秋吉耕佑と続き、追い上げた津田が9位でゴールした。
【レース1】スタート
【レース1】バトル
【レース1】前人未到の記録を更新し続ける新チャンプ中須賀