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2ラップ目オールクリーン
小川友幸の勝利

柴田暁の嬉しい2位
二度目の表彰台

1ラップ目をリードしていた
3位の小川毅士
2017全日本トライアル選手権シリーズ第5戦北海道大会

7月の海の日の三連休は全日本北海道大会の日。今年も海の日の前日の日曜日、2017年全日本選手権第5戦は、北海道上川郡わっさむサーキットで開催された。今年は久々に雨模様の予報となっていて、コンディションの変化などが心配されたものの、雨はなかなか降り始めず、お天気の動向をどう読むかもむずかしい大会となった。

国際A級スーパークラス

雨の予報に合わせて、セクション設定は簡単め。予報では9時ごろには雨が降り始めるということだったが、朝のうちは太陽も顔を見せるほどのいいお天気。簡単なセクション設定とあいまって、たいへんな神経戦となることが予想された。

第1は見事に全員がクリーンした。第2は参加14人中、7人がクリーンした。そして第3セクション、ここも8人がクリーンしたが、なんと野崎史高(シェルコ)がここで5点。オールクリーンも出るやもしれぬ神経戦が予想される中、これは痛かった。

さらに次の第4セクション、ここは岩が高く難度は増していたが、トップライダーにとってはクリーンセクション。ここではなんと、黒山健一(ヤマハ)が5点となった。試合は始まったばかりだが、黒山も厳しい追い上げを強いられることになる。

勝負どころは第5セクション、そして第6セクションと目されていた。例年、この2ヶ所の結果が、勝負の決め手につながっていることが多い。ここでは小川友幸(ホンダ)が5点。そして黒山は見事なクリーンを決めた。ヒューム管に飛びつき丸い管の頂点をなめるように飛んでいく素晴らしいクリーンだった。これで小川(友)と黒山の勝負は振り出しに戻った。しかし今日は、柴田暁(ヴェルティゴ)と小川毅士(ベータ)の調子もいい。二人は第4セクションまでをクリーンし、第5では柴田が2点、小川はクリーンしている。

さらに続く勝負どころの第6セクション、ここはいつも水が出ている難所で、今年も走破するのが手いっぱいという感じの難セクションだった。黒山は、出口であわや転倒から持ち直して3点でアウト、小川(友)が5点となり、柴田もここでこの日初めての5点を取った。そんな中、小川(毅)が3点で抜けた。

勝負どころの二つを終えた第6までのスコアは、トップが小川(毅)の3点、2位が柴田の7点、3位は黒山で8点、4位に小川(友)の10点となっている。ほかに、斉藤晶夫(ホンダ)が10点。野崎は15点で、野本佳章(ベータ)にも先行されて7位ということになる。まだ序盤とはいえ、かなり波乱の戦いだ。

7セクション以降は、トップ争いをする面々としては足をついてはいられない。斉藤が第7で1点、第10で5点を取り、順位を落としていくが、野本までのトップ6はきっちりクリーンして1ラップ目を終了した。

ここまでは雨は降らず。しかし空模様は徐々にあやしくなってきていて、ライダーはインターバルもそこそこに2ラップ目に飛び出していった。

表彰台の常連は、黒山の3位、小川(友)は4位、野崎は6位と、2ラップ目に追い上げが必須だ。ラップ前半、第4までをすべてクリーンしたのは、これに柴田と小川(毅)を加えた5人だけだった。雨はまだ降らず、セクションはやさしめだから、挽回するところも少ない。

そして勝負どころの第5、第6。1ラップ目に失敗した小川(友)は見事にクリーン、対して黒山は5点。1ラップ目に2点だった柴田は5点でくやしがったが、小川(毅)は確実に1点で抜けて、トップを守った。この日は小川(毅)が強い。

次の第6セクション、黒山はここでも5点、そして柴田も小川(毅)も5点となった。野崎はここを3点で抜けて追い上げに希望をつなぐが、小川(友)はただ一人ここをクリーン。それでもトップはまだ小川(毅)だ。しかしその点差はわずか1点に縮まっていた。

この頃、雨が降り始めた。最初はぽつりぽつりだったが、濡れ始めた路面は急速に滑り始め、コンディションが一変する。その天気の変化が、トップ争いに大きな影を落とした。

ここまでトップを守っていた小川(毅)が第9、第10と続けて5点となり、黒山も第10で5点となった。2ラップ目終盤にきての大波乱だった。

2ラップを終えて、トップは小川(友)となった。減点は10点、2位は柴田で17点、野崎が追い上げて18点で3位。小川(毅)は19点で、わずか2セクションの間にトップから4位まで転落していた。5位は黒山で23点、野本が26点で黒山に迫っている。

この順位で最後のSSがはじまる。SSを走るのは、このほかに38点の斉藤、43点の久岡孝二(ヴェルティゴ)、44点の成田亮(ベータ)、48点の藤原慎也(ガスガス)の全部で10名だ。

SSは、どちらも難セクションだった。しかし黒山が最初に2点で抜けると、続く小川(毅)は見事なクリーン。1点差の野崎は3位を守るために、ここをクリーンしなければならなくなった。しかし野崎のトライは5点。表彰台争いが厳しくなってきた。

柴田のSS第1は会心のクリーン、そして最後にトライした小川(友)だったが、草の斜面でグリップを失って3点となってしまった。

そして最後のSS第2。優勝争いは小川(友)と柴田に限られた。二人は4点差。柴田がクリーンし、小川が5点なら柴田の初優勝ということになる。3位に血は小川(毅)が浮上しているが、野崎とは4点差、小川(毅)が5点、野崎がクリーンならば野崎が表彰台獲得ということになる。この時点で25点となっている黒山は、残念ながらSS第2を残して表彰台の可能性を失っていた。

SS第2は2メートル近いコンクリートブロックが難関だった。次々にはじかれるライダーたち。しかし中で、野本がここを華麗にクリア。このセクション、初めて1点で抜けるライダーが現れて拍手喝采だった。

この後、小川(毅)は5点、そして黒山がついにクリーン。野崎は、クリーンをすれば小川(毅)を逆転して3位表彰台を獲得できるも、5点になると黒山に4位の座を奪われるという厳しいトライとなった。そのトライは、残念ながら5点。小川(毅)の3位、黒山の4位、野崎の5位がこれで決まった。

残るは柴田と小川(友)の優勝争いだ。しかしこの二人は、ともに5点。勝負はそのまま、小川(友)優勝、柴田は初めての2位表彰台獲得、そして試合の大半を支配した小川(毅)は最後に表彰台を取り戻して3位となった。

これでランキングは小川(友)が7点のリードでトップとなっている。残り2戦、小川(友)の5連覇が一歩近づいた。そしてランキング3位争いは、野崎と小川(毅)が同点、さらに柴田がこのふたりに8点差に迫ってきている。

【小川友幸のコメント】

今日はオールクリーンのタイム競争かと思っていたのですが、1ラップ目、勝負どころのわなにまんまとかかって5点二つとってしまいましたが、2ラップ目のオールクリーンが予定通りです。ランキング争いはだいぶ有利になりましたが、まだまだ油断はできないです。

【柴田暁のコメント】

表彰台、長かったです。ずっと5位が続いて、上に行きたい気持ちばっかりが空回りしていたのですが、今日は自分なりの走りができていたので、3位以内には行けるかなと思って走っていたのですが、2位、そして優勝争いとは思いませんでした。でもよかったです。

【小川毅士のコメント】

自滅してしまっての3位なので、ぜんぜんうれしくないです。降ってきた雨への対処がまずかったのですが、まさか第10で落ちるとは思いませんでした。最近、表彰台の取りこぼしが多く、今回も自滅して4位まで落ちていたので、SSで挽回して3位になれたからよかったのかもしれません。でも残念な1日でした。

平田兄弟の兄
雅裕が初勝利
優勝した平田雅裕(右)
2位氏川(中央)3位小野(左)

国際A級

今回も、IASに次いでのスタートとなったIA、国際A級。雨予報だけに、タイミングが気になるところだ。

平田雅裕(スコルパ)は、ランキング4位なので、最後から4番目のスタートとなる。スタートが遅い上に、途中マシントラブルがあって、さらにペースが遅くなった。平田が1ラップ目の最終セクションにトライしている頃、IAクラスの早いライダーは2ラップ目を終えようとしていた。

1ラップ目を、平田はたった1点でまとめた。ランキングトップの氏川政哉(ガスガス)は2点、3位の小野貴史(ホンダ)は3点と、上位陣はまさに1点を争う神経戦を演じている。勝負は2ラップ目に持ち越された。

2ラップ目をトップスコアで回ったのは、早く回った武井誠也(ホンダ)だった。その武井の減点が12点。それに次ぐ好スコアをマークしたのが、終盤のセクションを雨の中でトライすることになった平田や氏川、そして小野だった。

3人は共に13点で2ラップ目を終えた。こうなると、1ラップ目を1点で回っていた平田が勝利する。

これで、弟の平田貴裕(スコルパ)とともに平田兄弟は中国大会、北海道大会と連勝。兄、雅裕は前回の8位の雪辱を晴らしてランキング3位をキープしている。弟、貴裕は今回は7位。それでもランキング2位をキープした。

【平田雅裕のコメント】

この前の大会で弟が初優勝していて、次は兄貴だと言われていたので、そのとおりになってよかったです。2ラップ目、マシンの整備でパドックに帰って、戻ったら雨が降ってきて苦しかったのですが、勝ててよかったです。

 


優勝した小倉功太郎
全日本IBクラス初勝利

優勝した小倉(右)
2位山中(中央)3位磯谷(左)

 

国際B級

雨設定でセクションはやさしめになっている。しかし雨はまだ降らない。スタートが最も早い国際B級は、雨が降る前にゴールができる。となると、勝負は限りなく少ない減点となり、もしかするとオールクリーンが何人か出て、勝ち負けはタイム差となるのではないかという予想が立った。

その想定通りに試合を運び、見事勝利をつかんだのが、小倉功太郎(ホンダ)だった。しかしオールクリーン勝負を想定していたとしても、そのとおりにオールクリーンを実現するのは至難だ。それをきっちり現実にしたのが、小倉だった。

今回は、ランキングトップの山中悟史(ホンダ)もオールクリーンを達成している。すべての減点が同点の場合は勝負は試合タイムの短いほうが勝利となる。見事、想定通りの小倉の勝利。これが、小倉の初優勝だ。

【小倉功太郎のコメント】

雨が降るかもしれないというので早まわりをしたのですが、途中、オールクリーンがいるという話を聞いて、勝つためにはそのライバルより早いタイムでゴールしなければと思い、クリーンを重ねつつ、しっかり走りました。2ラップ目も、しっかり下見して走りました。ここは好きな会場なので、初優勝ができて、よかったです。


 

オールクリーンで優勝
圧勝する西村亜弥

タイトル決定の西村(右)
2位小玉(中央)、3位小谷(左)

 



しっかり試合をまとめるのが目標の西村亜弥(ベータ)。今回は見事に10セクション2ラップをオールクリーンして今シーズン5勝目、そして早くも2017年の全日本タイトルを決定した。

それでも、第5セクションまでは上位3人がそろってオールクリーンと、西村といえども油断ができない戦いだったようだ。1ラップ目の2位は小谷芙佐子(スコルパ)の4点だったが、2ラップ目に失点が多くなり、1ラップ目に5点を取っていた小玉絵里加(ホンダ)に逆転を許し、2位小玉、3位小谷、そして4位に寺田智恵子(シェルコ)となっている。

ランキング2位争いはまだまだ熾烈。こちらは最終戦まで勝負がもつれ込むことだろう。

【西村亜弥のコメント】

オールクリーンができたのでよかったですが、ひとつ5点を取ってしまうと結果に影響する設定だったので、息の抜けない戦いでした。チャンピオンも決まりましたが、残りのシーズンも気を抜くことなく、しっかり走っていいトライアルがしたいです。ありがとうございました。